開発チーム
ディレクター、サブディレクターA、サブディレクターB、出玉担当、演出担当、映像担当、サウンド担当です。よろしくお願い致します。
ディレクターの「ハナガサD」です。よろしくお願い致します。
かつてない大所帯ですね。気合が伝わってきます 笑
まずは今作のウリを教えて下さい。
まずは前作バイオ7の正統後継機というところです。良かったところは継承しつつ、新しい要素も追加しています。前作のクライマックスバトル(以下CB)は2戦でしたが今作は1戦です。前作で好評いただいたクライマックスセブンは1戦目を突破しないと体験できなかったため、このような仕様にしました。また前作よりもCB自体の期待度を上げることで2戦から1戦にしたことによる期待度の低下にならないようにしています。
ハナガサDさんは前作バイオ7にも携わっていたということでしょうか。
はい。前作でもディレクターをさせて頂きました。ゲームではバイオ7からバイオヴィレッジと物語が繋がっていますので、パチスロ版でも前作の経験を活かし、主人公はイーサン。映像の見せ方、気持ちいい部分の継承などを意識し、「正統後継機」といえる形になったと思います。
バイオ7からヴィレッジにどのように継承、進化させようと考えましたか。
前作は突破型でしたので、突破する瞬間をとにかく楽しくなるように拘り、開発しました。しかし今作はそもそも突破しやすくなっておりますので、突破することよりもAT中をより楽しめることを目指して、開発してきました。具体的には純増5枚から2.5枚にすることでAT中をより楽しめるようにできたかと思います。
どうしてもバイオ7のイメージがあると純増を下げることに抵抗が出そうですが。
出玉担当
その意見は試打で出ましたね。ただ、バイオ7の時に市場調査アンケートを実施したのですが、実は純増のところはそれほど支持されていたわけでなく、ゲーム性ですとか、映像、サウンドなどを支持されていた印象でした。そのため、支持されていたところをもっと伸ばすために思い切って純増を落としてAT中の上乗せ性能を上げることで、AT中のゲーム性に幅を持たせられました。その点でバイオ7よりも進化を遂げられたと思います。
ターゲット層を教えて下さい。
前作は30代から40代のミドルユーザー層に高評価頂いたと思っております。ゲーム性も当時市場で流行っていた「ゲーム数+アイテム獲得タイプ」とわかりやすいゲーム性にしておりましたが、2戦突破にハードルを感じていた方もいたと思います。そこで今回は1戦突破にすることでもう少し間口を広げられたらなと思ってよりシンプルに構成しました。
純増以外で、社内試打などで出た意見でそれでも変えなったこだわりのポイントはありますか。
出玉担当
感染スペック(いわゆるツラヌキ要素)のところですね。どうしても上位ATなどを設けてしまうとそこに出玉を持っていかれてしまうので、搭載しませんでした。あくまで通常のATを楽しませるというところに徹底的に力を入れました。結果としてですが、今の機種構成の中で棲み分けができましたので良かったかなと思っております。
ここに関しましてはチーム全員同じ方向を向いておりましたのでチーム内で議論になることは無かったです。
クライマックスバトルのところで教えて下さい。バイオ7の時に突破すると金色の銃が降ってくるところでかなり派手な音が鳴っていたかと思うのですが、今回は違う音になっていますよね。このあたりのお話を聞かせて下さい。
サウンド担当
前作は派手な音で高揚感があったかと思いますが今作はその高揚感から直後にやってくる初回特化ゾーンまでの間の余韻を感じられるよう、映像に合わせて徹底的に調整を行いました。結果的に映像とサウンドの融合で何と言うか…エモイ感じが出たと思います 笑
ちなみにやや専門的な話になりますが、ここの調整は映像に合わせて1フレームずつ調整して、とても苦労しました。
あ、なるほど。エモさですか。わかります。エモさですね、エモさ。
すみません、わかりやすく言うと映像と曲がマッチしていて、繰り返し体感することで気持ちが揺さぶられるほどの感動を覚えるということです。余談ですが、開発当初からこのクライマックス7突破後の映像とサウンドは、今回参加している二人から「今作は変えるよ! ここのエモさは俺たちに任せろ!」と言われたので任せました。
(ちなみにサウンド担当は若い女性スタッフです)
クライマックスバトル勝利
苦労した点など教えて下さい。
出玉担当
度重なる仕様変更ですね。ハナガサD先輩がアレコレ言ってくるわけですが、最初の頃は機械の出来も良くなって行きますし、いくらでも受け入れていました。ただ、だんだん後半になってきて「いい加減にしろよ・・・」と思いました。
一同
笑
サブディレクターA
特に苦労したのは、通常時のゲーム数前兆をメイン管理ではなく、サブ管理に変更したところですね。サブ管理にすることでメイン容量の圧縮にもなるのですが、ユーザーの方にはほぼ関係無いことなので割愛します。影響が出る部分としましては、サブ管理にすることで、「ゲーム数で来るガセ前兆中にパニックゾーン(以下PZ)に当選した際、PZの告知が出せる」という点です。ゲーム数のゾーンで発生する「ジャッジメントイービル(前作のベーカーズディナー的な前兆)」中にPZが出てきた場合は、そのゲーム数のゾーンで当たっていなかったことが確定してしまいますが、逆にゲーム数のゾーンで当たっている場合は、前兆中のレア役でPZの抽選はしています。そのPZはクライマックスバトル失敗時に放出されますので、レア役での引き損はありません。
映像担当
映像的な苦労話で言うならば、前作同様、主人公であるイーサンの顔が映せないことですね。様々なシーンで表現に制限がかかって大変でした。
これはゲームもそうだからですよね。理由は没入感などでしょうか。
映像担当
恐らくそうだと思います、顔が見えないことで、プレイヤーがイーサン家族をより深く考えたり心情に寄り添ったりできるので、ある意味パチスロ向きかもしれませんね。「主人公は自分!」みたいな感じで。ですので、プレイヤーにもイーサンの心境を是非遊びながら味わって頂きたいです。
前兆ステージでは今作も縛られていますよね。ちょっとかわいそう。
一同
笑
サウンド担当
前作がユーザーの方々に評価して頂いたこともあり、前作で人気のあった曲、効果音などに本当に手を加えて良いのか、苦悩の連続でした。最初は増殖の音も変えたかったのですが、いちプレイヤーとして考えた時に、「いや、そこじゃないよな?」とか…。そういう意味では、開発者あるあるなんですが「過去の自分に勝つこと」が一番大変でした。
映像担当
拘って苦労した点だと、CB前半で弱点役を引いた時、ファイナルショットが手に入り、その時点で当たり濃厚となります。打ち手の方にはクライマックス7でフリーズした時以上に気持ちよくなって欲しいので、「ファイナルショットの獲得音」「その後流れる映像とサウンド」を「プチュン!」に負けないように最後まで調整を行いました。ここもホール様で体感してエモさを感じて欲しいです!
ファイナルショット
ありがとうございました。ここからはゲーム性についての質問になります。
高設定域の勝率を教えて下さい。スペックを見る限り他のスマスロと比較して高そうに見えますが。設定6で8割くらいですかね。
出玉担当
そうですね。そのくらいと思って頂ければと思います。
通常時の発展負け後のボタンPUSHの意味を教えて下さい。
サブディレクターA
モード示唆ですね。こちらはこのタイミングだと公開されていない情報なのですが、デフォルトの「邪悪な気配を感じる」以外が出た場合はモードB以上の示唆となります。勿論、セリフによって強弱だったり濃厚だったり、それ以上だったり…。この辺はホールで探ってみてください。
AT中のナイトオブ・ファイア(以下NOF)について教えて下さい。継続率はどのように決まりますか。
出玉担当
クリスモード中のBAR揃いで中段チェリーが出るパターンがありますが、これだけ最高継続率(90%)濃厚です。それ以外は突入時に継続率を決めています。設定差などはありません。
赤文字タイトルが出ました。
サブディレクターB
継続率示唆になります。ここだけの情報ですが、一番下の継続率では赤文字は出ません。
注目してほしいポイントや叩きどころなど、みなさんそれぞれで教えて下さい。
サブディレクターA
私はPZですね。バイオ7ではどうしてもゲーム数を待つゲーム性でしたので、今作で進化したところかと思います。
PZはそこそこ20Gが選ばれていましたが、ほぼ10Gということは無い感じですか。また最終ゲームで告知することが多かったですが、そういう振り分けだったりしますか。
サブディレクターA
1/3くらいで20G以上が選ばれます。またPZ中に当選しても潜伏して最終ゲームで告知するパターンもありますので、最終ゲームまで期待して頂ければと思います。最終ゲームでの告知が選ばれた場合は、「青文字」やライカンを撃つ演出で「ライカンが倒れやすく」なります。その他、様々な法則がありますので、探してみて頂ければと思います。
ライカン撃破演出
サブディレクターB
私はCBですね。CBは敵(弱点役)が表示される前も実はアツく楽しめるのでご説明します。
CBというのは、開始時にすでに「敵の誰が選ばれるか?」が決まっています。演出上、デュークの口上が終わった後にルーレット演出で敵(弱点役)が告知されます。
それまでに弱点役を引いていた場合、その時点では告知を行いません。逆に、そこでレアパワーを獲得してしまった場合は・・・残念、弱点役ではないキャラだったという事になります。
逆に弱点役を引いていた場合は、敵が選ばれたゲームの次ゲームでファイナルショットを獲得します。
それを知っていると、より敵キャラ告知タイミングにドキドキできますね。
出玉担当
私の叩きどころですが、やっぱりAT開始時のシューティングアタックですね。ここをどれだけやれるかでその後の明暗が結構分かれます。
ここはより楽しんでもらいたかったので、金7揃いの確率はかなり調整しました。「狙えカットイン」が出れば期待度50%はあります。
金7揃いは増殖確定ですよね。
出玉担当
そうですね。ここは最大で27倍になります。ゲーム数で言うと30ゲーム×3×3×3の最大810ゲームです。また、今作での金7は10Gからの増殖となりますので、ここも進化ポイントになります。
それと今回から搭載した「NOF」ですね。割と分かりやすい、パチスロを打っている方なら馴染みの有りそうなゲーム性ではありますが、本機はリプレイが重要です。書き換えが40%ありますので、継続抽選に漏れていそうな展開の場合はリプレイを願ってください。ついでにNOFの追撃中のナビ無しは結構熱いです。リプレイで継続確定ですので。
NOF追撃中に中押し中段リプはリプ確定ですか。
リプレイor弱チャンス目ですね。継続確定です。
余談ですが、この「中押しでリプレイ以上となる出目」を作るために、クリスモード中の中押しを犠牲にしましたが、クリスモード中よりも追撃等でアツくなって欲しいと思いましたので、追撃中は変則押しも楽しんでみてください!
NOF追撃中 中押し中段リプ
出玉担当
補足ですが、中押しする際は中リールにBARを狙って頂ければスイカもフォローできます。
最近の機種はAT中も変則押しNGな機種も多いですが、本機ではAT中は自由に押して頂いてかまいません。(通常時は左押し推奨)
ちなみに私の叩きどころはやはり、AT開始時のシューティングアタックですね。最後はベルの2択を外すまで継続しますので、ナビ無しならその時点で上乗せです。
演出などでAT中の熱いパターンなどを教えてください。
シューティングアタック中に「演出無し」+「!マークも出ず」の時ですね。レア役が出れば「SPECIAL CHANCE」という演出が発生しますが、その後の増殖も含め3桁上乗せにも期待できる演出です。
演出担当
バイオチャンスですね。ここでリプレイを引ければ50%で格上げします。
ここでのレア役は1段階以上格上げ濃厚。強チェリーなら2段階UP以上です。
映像担当
私はファイナルショットのところですね。対応を引いた時の気持ち良さをぜひ体験してほしいです。
サウンド担当
出玉的なところは大抵出てしまったので、私からはAT中に楽曲選択できる「とあるスロッターのメドレー」というのを聴いてほしいです。
ここはCBの「プチュン」のところからAT開始までの曲を中心に繋げて、作りました。はい、これも「エモコンセプト」です♪
この曲は社内試打でも評判良かったです。
ありがとうございました。最後にディレクターの方への質問です。
これからどんな機種を作っていきたいですか。
私がバリバリのユーザーなので、少し偏った発言になってしまいますが、いわゆる「販売するためのウリ重視」な機械を作るのではなく、ユーザー目線で「楽しい!」と思える機種(何なら自分が打ちたいと思える機種)を作っていきたいと常日頃から思っています。結局機械が売れても稼働しなければ成功とは言えませんので・・・。ウリもあって楽しいと思える機種を開発できることが一番なのですが、比重としては「楽しさの追求」という感じですかね。
クリエイターらしいご意見ですね。
ありがとうございました。「ハナガサD」さんのこれからの機種にも期待しております。みなさん本日はありがとうございました。
本日は株式会社アデリオン、Lバイオヴィレッジの開発チームのみなさんにお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願い致します。